相対

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水無月がいるから怖くないなんてそんなことはないけれど、どんなことがあっても見捨てないと言ってくれている気がした。仮令それが嘘だとしても、おれに水無月を責める権利なんてものはない。 「そう、か」 嘘を吐いているのはおれも同じだ。人を一人殺した今、誰かを愛さなければ生きていけない。 おわり
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