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頬を膨らませ言い換えす私━━家柄、こういう経験の無かった私にとって、この部隊は新鮮だった
みんなが、私を見てくれる━━ウォルコットではなくアイリスとして
「ははは!
いじりがいがあるなぁ少尉は」
「もう!」
減らず口を叩きながらも、私達は戦場を走った━━EUSTの人達と合流するべきかとも思ったが、先程ヘリから見ていた感じでは足手まといだ━━大尉も同じ考えならしくEUSTのメンバーとの合流については何も言わない
「ストップ」
私は横に手を出し、同志達を止める
悟ったように、同志の一人がライフルを構えた
「2時……200m先の四角い建物の屋上」
「OK……」
私も双眼鏡を覗き、観測士を務める
スナイパーは一瞬息を止め、引き金を引いた
「Target down」
「前方クリア」
進行先に脅威がないことを確認して、給水塔まで駆ける━━私はハープーンライフルを取りだし、給水塔の上に向かい撃ち出した
放物線を描き、給水塔に突き刺さった事を確認すると、そのワイヤーを登り始める
塔は大凡100mあり、私達の様に訓練されているなら未だしも一般人が登るには少し辛い━━当然上には誰もいなかった
同志達も続々と上って来る
「ようし!
スナイパー諸君はここからカモメ撃ちを楽しんでくれ
さぁアイリス!
俺達は俺達の楽しみと洒落こむぞ」
「「了解!!」」
私はもう一本ハープーンライフルを取りだし、大きなタワーの横に立つGRFの施設に向けて撃ちだした
大尉も同じように撃ちだし、突き刺さった事を確認━━ワイヤーを固定し、ピンッと張る
「さぁ行くぞ紳士淑女諸君!」
そして、大尉はワイヤーにフックを固定して滑るように飛んだ
私もそれに続く
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