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釈迦如来帝“しゃかにょらい みかど”は帝王の座を手にしてから何時も思っている事があった。
それは、『時が経つのが遅い』と言う事だ。
同時刻、デルフィンドでは丁度ヤマツカミが澪隆鰻“みおりゅう うなぎ”の愛娘、澪隆華燐“みおりゅう かりん”が幻想郷にへと送った頃である。
もうじきこのサジュラグルアに幻想郷の住民がやってくる。
その住民の名は蓬莱山輝夜“ほうらいさん かぐや”。
永遠と須臾“しゅゆ”を操る程度の能力を持つ人物だ。
大雑把な解説だが、この能力は時間を操る事が出来る。
何故時間を操れる人物がこのサジュラグルアにへと呼ばれたのかと言うと、大きな理由としては二つ挙げられる。
一つ目は幻想郷との時差をなくす為。
幻想郷での一日はサジュラグルアでは二週間。
その差は凄まじく、幻想郷で二日過ごしただけで容易く一ヶ月が飛ぶ計算だ。
二つ目の理由は管理の面だ。
これには前述した幻想郷での一日がサジュラグルアでは二週間と言う事柄とよく似ているが、少し違う。
砕いて言うと、この世界の創世者、八雲紫“やくも ゆかり”にとっての管理が大変楽になるからである。
実の所、紫がサジュラグルアでたまたま見つけた生物、ヤマツカミに世界の監査役として『生と死の境界を取り除き』、不死なる存在にしているので紫が管理する必要はない。
但し、優秀な監査役に限る。
ヤマツカミの服従判断基準は女性の胸である。
本人曰く、大きすぎず小さすぎず、それでもって美乳だといいなとか何とか。
勿論、紫はヤマツカミにとってドストライクゾーンであるからこそ会った時点で土下座までして服従したのである。
監査役にしたはいいものの、サジュラグルアで紫より素晴らしい胸の持ち主と出会ったらどうなるかと言うケースは避けたい所。
と、これが蓬莱山輝夜がこの世界に連れてこられた概ねな理由である。
だからと言って帝が何時も思っている事に関係する事はない。
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