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「優梨?学校いかないの?」
心配してます
みたいな声を出す母親
最低
心配なんかしてないくせに
心配ぶって…
「行くよ」
呆れた私は部屋でポツリと呟いた
もちろんリビングにいる母親には聞こえない
「優梨?」
ほら、
私は身だしなみを整えてランドセルを背負った。
そう、こんな性格をしていても私はまだ小学6年。
無駄に大人っぽいと言われるこの性格には自分も自覚してる
確かに学校行ったら
ぶりっことか
いじめをする奴
男好きな奴
そんな奴等と比べたらあり得ないくらい私は大人びているだろう
「行ってきまぁす」
片方だけに背負われたランドセルを固定してドアノブをひねろうとした瞬間、洋服の布が引っ張られて重心を崩した
「優梨って奴がすっこけたぞ!」
リビングに向かって誰かが叫んだ
「あらあら、本当に信夜君はいたずら好きなのね♪でもあんまり怒らせたらダメよ?優梨は怒ると怖いから」
信夜と言われていた
男はきっと
再婚相手の息子なのだろう
小学生にしては
派手で着て行ってもいいかわからない洋服を着てる私
そして信夜も
ヂャラヂャラとつけてあるズボンについてある意味のないくさり
髪の毛は太陽に照らされると赤く染まる。
いわゆるチャラ男って感じ
だけど着こなしてる信夜
私と同じ感じ
髪の毛の色は違うけど…
私は茶色になるんだ。
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