水色、襟。

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尋汰がこのことをしっているのかどうか、私はわからない。 でも、「好きな人がいる」とは伝えてある。 尋汰にも「好きな人がいる」らしい。 汐夏を初めて見たのは、夏休み明けの、9月のことだった。 中等部の制服は、水色と白のセーラー服だ。 暑さの残る気だるげな午後、ぼんやりとした私の視界に入ったのは、彼女の水色の襟だった。
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