運命

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高城さんが霊安室に行って、私たちは病院の入り口の前にいた。 「優衣ちゃん、今日うち泊まる?」 彩ちゃんが言ってくれたけど、私は断った。 「ううん、帰るね。ありがとう」 私は早く一人になりたかった。 「お母さん、彩ちゃん、本当にありがとうございました」 頭を下げてお礼を言った。 「こちらこそ、本当にありがとうございました」 お母さんも頭を下げてくれた。 二人と別れて止まっているタクシーに乗ろうとした時、彩ちゃんが駆け寄ってきた。 「優衣ちゃん!お兄ちゃんが居なくても、友達だよね?」 「もちろんだよ。また連絡してね」 そう言うと彩ちゃんは笑って、うん!と言って手を振って別れた。
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