938人が本棚に入れています
本棚に追加
/725ページ
高城さんが霊安室に行って、私たちは病院の入り口の前にいた。
「優衣ちゃん、今日うち泊まる?」
彩ちゃんが言ってくれたけど、私は断った。
「ううん、帰るね。ありがとう」
私は早く一人になりたかった。
「お母さん、彩ちゃん、本当にありがとうございました」
頭を下げてお礼を言った。
「こちらこそ、本当にありがとうございました」
お母さんも頭を下げてくれた。
二人と別れて止まっているタクシーに乗ろうとした時、彩ちゃんが駆け寄ってきた。
「優衣ちゃん!お兄ちゃんが居なくても、友達だよね?」
「もちろんだよ。また連絡してね」
そう言うと彩ちゃんは笑って、うん!と言って手を振って別れた。
最初のコメントを投稿しよう!