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8月の暑い日、私は友達との待ち合わせに遅れそうで急いでいた。
寝坊してしまって、予定してた電車から2本も遅れてしまったから。
「ごめん遅れそう」
それだけメールで送って、携帯を握りしめたまま走る
急がなきゃ…
「あの、すいません」
私は突然声をかけられた。
急いでるのに…
そんなことを思いながら振り向くと、知らない男性が立っていた。
「これ、落としましたよ?」
そう言って私の携帯に付けていたストラップを手渡してくれた。
「あっ、ありがとうございます」
「いいえ」
彼は軽く頭を下げて、歩いていった。
急いでて全然気づかなかった…
あっ、急がなきゃ!
私はまた走り出した。
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