題名:嘘つきと正直者

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何人が僕の嘘に気づくんだろうね もう諦めたことだけど考えた 別にばれたいわけじゃないけど 気づかれたいわけじゃないけど 被った仮面が分厚すぎて 何時の間にか自分でも 本当の自分がわからなくなった 少し後悔するほど重ねすぎた僕の嘘 「どうして君はそんな風に笑ってるの」 そんなこと言われたのは初めてで 別にばれたわけじゃないのに 気づかれたわけじゃないのに 嘘つきは正直者に言う 「君に僕の何がわかるんだ」 「自分でも自分がわからないのに」 自然に目から水がこぼれた君の言葉 正直者は嘘つきに言う 「僕は君こと何も知らない」 「でもこれだけは言ってあげれる」 「せめて僕の前では自分の好きな時に」 「笑ったり泣いたり怒ったり喜んだり」 「もう必要以上に自分を隠さないでいいよ」 泣きながら怒りながら僕は君に言う ありがとう
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