始まりは笑顔で…

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ふと見た空は、晴れた夜だった。読んでいた本を机に置き、深く息を吐いた。 「蒼龍、ここに居たのか。て、読み過ぎだろ!?」 「隊長!」 積み上げられた本にゼイスが声を上げる。蒼龍もまたゼイスが入って来た事で一瞬構え気味になっていた。 「まあいいや。 暫くしたらアレギスに着くから準備だけしておけよ?」 「あ、分かりました。」 その回答と共に蒼龍は本を置くと、ゼイスは少し「フゥ…」と一呼吸を行う。そして… 「今回は楽に終わると良いな…」 優しく笑いながらゼイスは蒼龍の頭を軽く叩き呟いた。 「そうですね。」 それに対して蒼龍は手を払い、笑顔で答えるのだった。
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