Aー001 異常者の呟き

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それは朝方に、 目が覚めるような感じと同じ、 彼は目を開けると知らない部屋にいた。 見知らぬ人々が大勢その部屋にいた。 時計も無い、携帯電話も繋がらない、正確な時間がわからない、 外を見るとオレンジ色の光りが空を染めていた。 太陽が眩しい、 時間帯は恐らく暮れ時だ。 周りにはたくさんのビルに、下を見ると横浜スタジアムがある。 ちょうど試合が始まっていた。 そして彼は、その部屋に置かれている黒い球体の存在に気がついた。 その球体を取り囲むかのように、4人の黒いスーツを着た男女が立っている。 その中の1人がこちらに振り向き、こう言った。 「死にたくなければ俺たちのようにスーツを着ろ!」 若い男だった。 男の年齢は多分彼とはあまり離れていない。 ズバリ高校生だ。 何故、 彼がこの部屋にいるのか…、 そこから物語は始まる。
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