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―13年前―
あれは、俺がまだ5歳の時だった。
「ママ! 見て! ユキだよ!」
クリスマスイルミネーションが輝く中、俺と母さんは買い物に来ていた。父さんは仕事だったから後から合流という話になっていた。
「本当だ。初雪だね。」
お母さんは柔らかく微笑みながらそう言った。俺の家は、決して裕福ではなかったが家族みんな仲がいい平凡な家庭だと思っていた。
その時、誰かに目隠しされる。
「だーれだ?」
「パパっ!」
後ろを振り返るとお父さん。
「遅れてごめんな。今日は、斗真の好きな所に行こうな。」
「やった! じゃあ遊園地行きたい!」
大好きなお父さんとお母さん。
ずっと、一緒にいられるって、そう思ってた。でも………。
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