Snow drop

１日目

ポストを開ける。中には何枚かのセールスのはがきと差出人が書いていない真っ黒い封筒が入っている。

あぁ、またか。

家の中に入り、暖房をつけてはさみを使ってその黒い封筒を開けた。中には一人の男の写真と一枚の紙切れ。

俺は、訳あって殺し屋をしている。他にも殺し屋の仲間はいるらしいが、俺はそいつらの顔を見たことはないし、リーダーは全ての依頼を俺に押しつけてくる。

殺す相手に対する情けはもう消え去った。
紙切れには『今日中に殺せ』という文字とそいつの居場所。…今日！？

さっき、学校から帰ってきたばかりなのに…。一応、本職は高校生だ。

ＶネックのTシャツを着て細みのジーンズをはき、ベージュのコートを羽織る。コートには、消音器を使用した銃を突っ込みブーツをはいてさっき帰ってきた道をまた歩き始めた。