触れてはならぬ者

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『手掛かりとかないの?』 『…全然ない。』 『…そっか。じゃあさ俺のいとこのにいちゃんに手伝ってもらおうよ!』 『いいの?光輝ありがとな!』 増田は育ての両親にどこか申し訳ない気持ちを残しつつも、親友の光輝の勢いにも負けて、産みの両親探しに向かっていった。 『ここがいとこのにいちゃんの家!にいちゃんはめちゃくちゃ強いんだ!』 『そ、そうなんだ。』 『りょうにいちゃん!いる?』 『おじゃましま………ゴホゴホッ』 『おお!光輝!なんだお前祭り行かなかったのか?』 光輝のいとこの“りょう” 歳は18。 美岡町で一人暮らしをしていた。 今では憲法によって違法とされているタバコの煙を部屋中に蔓延させながら、いつもの仲間とたむろしていた。 『祭りは行ったんだけど帰ってきた!コイツは親友の慎吾!』 『そうか!おい慎吾!お前も吸うか?』 『いやっ…いいです…』 『慎吾も吸いなよ!おいしいよ!』 『光輝…お前タバコ吸えるの?』 増田は後悔した…しかし時すでに遅し。
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