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光『慎吾…こんな事言いたくないけど、慎吾のホントの両親は最低だよ。俺は見つけない方がいいと思う。』
増『…………』
光『だって慎吾は捨てられたんだよ!?許せるの!?』
増『もう少し…もう少し読ませて。』
光『………』
光輝は声を荒げていたが、増田は自身でも驚く程に冷静であった。
増田は自分が捨てられたという事実や、りょうが殺されたかもしれないという事実よりも、ただ……
ただ真実だけが知りたかった。
‘7月1日’
朝ポストをみるとデータカードが入っていた。
PCで見てみると、そこには昨日の俺の姿が動画で映し出された。
昨日は友人の幸次に俺を見張らせていたはずなのに。
しかもその動画は俺の後ろ姿と幸次の正面からの映像が交互に映し出されていた。
幸次がそんな易々と見逃すとは思えないし。
動画の最後にはメッセージが入っていた。
【今すぐ止めろ。さもないと…】
たったこれだけのメッセージだったが、言いたい事はよくわかった。
だけど俺にも意地がある。
必ず見つけ出す。
~終~
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