1.星待(プロローグ)

1/2
前へ
/615ページ
次へ

1.星待(プロローグ)

――星を待っていた。 谷倉山(やぐらさん)の中腹。 八月の夜は僅かに肌寒く、柔らかい夜風が髪を揺らしていた。 周囲の森林は静寂に包まれ、慣れない浴衣の擦れる音だけが微かに広がり、消えていく。image=389886118.jpg
/615ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4190人が本棚に入れています
本棚に追加