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唱え終わると同時に手の先から光が輝く
そして心の中に黒い板のようなものが現れた
「索宝のセラビディオはその名通り異世界宝の検索ができるのですわ。ウィンドウが現れてますわよね?」
ウィンドウという名前だね
確かに窓のような形をしているけど、全体的にパソコンのウィンドウの方が合っているかもしれない
「それで、使い方は?」
念のため目を閉じたまま話す
ウィンドウが見れなくなったら困るかもしれないからね
自分の心にはウィンドウが現れただけで他に変化はない
「目を開けなくて正解ですわ。とりあえず、伝心とウィンドウに語りかけてくださいまし」
一度意識を心の中に移し、ウィンドウを見る
(伝心…)
瞬間ウィンドウに町の地図が写しだされた
(沙月町かな?)
地図の上には何かのゲージがありどんどん値が上昇している
最大までゲージがたまった時、町のある場所に白い光がでてきた
「…沙月図書館……かな……?」
「わかったみたいですわね。それではいきますわよ。目を開けてくださいまし」
言われて目を開ける
目前は今までと同じ風景
さっきまでの心の中にいたんだよね…
「すごいね…」
「異世界宝の力は本物ですわ。使い方を誤れば世界を滅ぼすこともできましてよ」
「えぇっ!? そんなに強力なの!?」
「強力なものから省力なものまで様々ですわ」
そんなにすごいものを扱った僕って一体…
「ちなみに索宝はかなり省力ですわよ」
なんだ…よかった…
ホッとする自分と、がっかりする自分がいて何か複雑な気分
「そういえば…。今まで隅の方に留めておいたから忘れてたけど、異世界宝について他に教えてくれないかな? 少しでも理解しないと関わりづらいから…」
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