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「わたくしは元々この世界の住人ではなくてよ。この世界を三次元とするならば、わたくしはその他の次元に存在すべき住人と言ったところかしら」
「え!? じゃあ何でこんなとこにいるの!? 何で芋虫姿なの!?」
戸惑いを隠せない僕
「そんなに戸惑わないでくださる?」
他人に自分の状態がわかるほど隠せない
「まぁいいですわ。他の次元へ移動した後は少なくとも一時間程しかその次元に存在できませんの。何かその次元の生物の形を自分へコピーすることにより存在することができるのですわ」
「この姿なのは、近くにこの芋虫以外に生物がいませんでしたの。なので、やむを得ずこの姿に…」
「何か…気の毒だね」
少し同情
「まぁ、姿は異世界宝のエネルギーがたまりさえすればまた変われますわ」
少し落ち込んだように話すクレイシア
早く姿を変えたいみたいだ
「異世界宝って?」
この状況には少し慣れたみたい
そこまで嬉しくないような…
「普通の宝ではなく、不思議な力を宿していたために封印されたり、異次元の狭間に追放した宝ですわ。この宝でこちらの次元へ来たり姿をコピーしましたわ」不思議な話が出てきた
僕の頭でついていけるかな?
「それで、その宝の封印を守るのがガーディアンなのですが…。ある異変で封印が解けてしまい宝がこの次元へ飛んできたんですわ」「それを集めにこの次元へ来ましたの」
少し一息つくクレイシア
悲しい顔をしているように見えた
芋虫なのに表情が出るのは変な話だけど
「そうなの…なら…手伝おう…か?」
僕の一言に僕がビックリ
「え!? いきなりですわね…」
「ダメ? かな…」
困っている人は放っておけない
「勿論大歓迎ですわ!!」
『あなたにはいろいろ異世界宝が宿っていますし』
「あれ? 僕について何か言わなかった?」
「何もないですわ」
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