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~覚悟~
下足場で靴を履き替え、今日のメールの事を考えていた僕の肩を誰かが叩いた。
「誠ぉ、なにやってたの?」
僕の肩を叩いた女の子は、嫌にニヤニヤしていた。
「なんだ、絢子か」
この子は、僕の幼なじみの戸部絢子。
小さな頃から、いつも一緒で兄妹みたいな間柄なのだが、
最近は部活が忙しくて、ろくに話してなかったから、
僕は、何を話したらいいかわからなかった。
「なんだとは、何よ。久しぶりに話した幼なじみにそんな冷たい態度して」
強がっている口調だけど、何か様子がおかしかった。
「ごっ…ごめん、別に冷たくした訳じゃないんだけど。そのぉ~、なんだ。えっと、すまん」
さすがに、素っ気なさすぎたと思って僕は謝った。
「プッ、アハハハハハ。なんでそんなに謝ってんの。もしかして、私の機嫌損ねたと思ったとか!?」
(僕の考え過ぎだったか)
「そっちこそ!!様子がおかしかったから、心配してやったのになんだよその態度」
………………
(やべっ、今度はホントに言い過ぎた)
「よく…」
「へっ?」
「よくわかったね」
「んっ、何が?」
「だから!私の様子がおかしいこと」
まさか、ホントにそうだったなんて。
(何となくだったんだけど)
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