まさかの彼女は……

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 4時間目の授業が終わり、待ちに待った昼休み。授業道具をしまい込み弁当を机の上に置いて食べようとした。  この弁当は、母特製のお手製弁当。自分で言うのもなんだが、母は料理が上手い。だから毎日弁当が楽しみです。 「おーい智喜。渉から調査結果が来たぞ。後、から揚げ1個もーらい!」  弁当を食べようとしたらトシが俺の横までやって来た。ついでに、おかずのから揚げを1つ摘んで口に放り込む。 「えっ? 速くない? てか、勝手に食うなよ!」 「何このから揚げ超うっまーい! 流石智喜のカーチャン!」  話を聞けよ! 俺の大事なから揚げが…… 「まぁいいやん。これ位手間賃だろ? 音楽の時アイツにメール送っといたし……もう2時間は経つから普通じゃないかな?」  あ、あの時か。頼んだ時、トシは携帯を弄っていた。コイツ……できる! 「で、調査結果は?」 「なんでも、名前は南出愛(ミナミデアイ)って言うらしいぞ」 「南出愛ちゃんか……可愛い名前だなぁ。見た目とマッチしてるぜっ!」  目がハートになりかけながら弁当を食べる俺。今なら白米だけでも飯が美味い。 「はいはい……んじゃ、続き読むぞ」  トシはメールに書いている事を読み始めた。  彼女の出身中学は隣町の桜坂東中学。  成績優秀で試験は学年上位。  ギャルと絡みは無い。っと言っても根暗女子でも無く、数名の仲良しの友人と絡んでいたと言う。  2組の男子に評価してもらうと、メガネっ子は余り……興味ない。って言うのが多く、誰かと付き合っている情報は無いようだ。  言わば……誰も狙っていないって事だ。俺にチャンスが出来たって事で解釈しても良いね?
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