まさかの彼女は……

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「って訳だ。へぇ~彼氏情報は無しか。まぁ見た感じ、奥手っぽかったしな」 「マジ!? どうしよう……俺、南出愛ちゃんと付き合いたい!」  素直な気持ちで思いをぶちまける。だが客観的に見たら気が早いとしか思えないのだ。 「お前な……普通は、お友達からだろ? 出会った瞬間、運命が始まるなんて滅多に無いもんだぜ? ドラマの見すぎだ」  前髪のくせ毛をいじる智喜。それを見ながらトシは笑いながら話す。 「うっ……! トシ、マジどうすればいいか考えてくれ……このままじゃ胸が痛くて辛い」 「全くお前って奴は……しょうがないな。俺も協力してやる。その代わり、なんか奢れよ」 「本当か!? 仲良くなれるならそんなの安い! 早速今日、喫茶店で作戦会議だな。好きな奴頼んで良いからっ!」 「流石! 智喜は話が分かる奴だ。じゃあ俺は、購買部行くわ。また後で~」  流石と言う瞬間、指を鳴らしてニコニコする。トシは智喜に手を振り教室を出た。  とりあえず……まずはお友達からだな! やっべーマジ今の気持ちは…… "メ~ルト! 溶けてしまいそお~!!"  ニコ動で有名な曲の歌詞が心に響くぜ。  気がつくと昼休みも、後5分…。机の上で想像が広がる。  俺達二人……校庭で並ぶ。桜並木が咲く校庭で俺は、彼女の肩に手を置いてそっと近寄る。 「愛ちゃん……キスして良いかい?」 「うん……優しくキス…して? 私のファーストキス……智喜くん奪って//」  うっほおおォォォーッ! テンションあがってきたあああァァァーッ!  俺の下部がオーバーフローしてしまう! もう妄想暴走大爆走だ!
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