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「てめぇら……ふざけんな!」
空気が震える程の怒声。しかし相手は全くと言って良い程動じない。
「君達がどう思おうと勝手だが、我々はその娘を連れて行く」
司はこのままでは埒が明かないと思い、仁に尋ねる。
「さて、どうするんだ仁?」
「そんなの決まってる。奴らに彼女を引き渡す事は出来ない!」
その言葉に司は微笑みを漏らす。
「そう言うと思ったよ。真ん中のでかい男は任せろ」
言うやいなや司は男に向かい一直線に走り出す。
(まずは場所を移す!)
司は一瞬だけ考えると魔法を使う。
「【二重強化】〈ダブルエンハンス〉!」
【二重強化】により自身の肉体を強化すると、そのまま男に突進した。
男はただ両手をクロスさせ守りの体勢をとると、そのまま司の攻撃を受けた。
司はそれを好都合と言わんばかりに男をひたすら後ろに押しやっていった。
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