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「ちょっと、すみません」
人だかりの中に入るとそこには二人の男が険しい顔で話していた。
片や炎の様に逆立つ赤髪に茶色の瞳を持つ長身の少年。
片や黄金の様な金髪に虎を思わせる獰猛な眼をした少年。
どちらも一度見たら忘れられない様な容貌をしている。
「あっ!」
司が大きい声を出すとそこに居た全員が司の方を向いた。
金髪の男は顔をより一層険しくし、逆に赤髪の男は先程とは打って変わって表情を明るくし、こちらに歩いて来た。
「よぉ司!久しぶりだな!」
赤髪の男はこちらに来るとそう言いながら司の首に手を回し、人だかりの外へ引っ張って行った。
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