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教室に入って程なくするとチャイムが鳴り、先生が入って来た。
艶やかな漆黒の髪に、鋭く光る黒い双眸、そしてすらりと伸びる身体、そう彼はかなりの美男であった。
「全員席につけ」
それを聞いた途端、教室は急に静かになり皆急いで席に戻っていった。
それもそのはず、先程の一言にはそうさせるだけの圧倒的な風格が感じられたからだ。
「私が君達の担任を務める森田 鏡(もりた きょう)だ、一年の間だがよろしく頼む」
少し間を置いて、森田先生は話を続ける。
「早速だが自己紹介に入ろう」
普通ならば少しはざわめくものだが、異様な程静かな空気に教室は包まれていた。
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