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「んじゃ、一番はおいらだな!」
茶色のツンツン頭に、丸く大きな瞳の少年が勢い良く出て来た。
「何言やぁ、ええんじゃ?」
「そうだな、名前と“魔法系統”と何か一言話してくれ、あぁ“唯魔”(ゆいま)は言わなくて良い」
この世界では人は“炎”や“水”と言った個別の魔法系統を持っている。
魔法系統は多種多様でかなり変わった魔法系統も珍しくない。
唯魔とは魔法系統とは関係なく一人一つ使える特殊な魔法である。
魔法系統は自分で決められるが、唯魔は生まれつき備わっている魔法に自分が気付くかどうかなので、一生気付かなかったり誤認している者も少なくない。
「よっしゃ!もう始めてええんか?」
「あぁ」
少年は深呼吸してからとんでもない事を言い放った。
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