蝉時雨

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爆撃に怯える事のなくなった世界だが、私は必ず輝いて死んでゆこう。 君たちに胸を張って会いにいく為に……。 しばし、輝く為の時間を過ごす事を、許して欲しい。 雨を身体に受けながら、私は生きる決意をしたのだ。 それは終戦から一年後の夏の事だった。
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