蝉時雨
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木そばに、転がる蝉を見つけた。 それを拾い上げると、死んだとばかり思っていた蝉がジーと一声鳴いた。 これが命の輝きか……。 消え行く命を手のひらに乗せて、私は泣いた。 私は、まだ輝いていない。 先に逝った友人たちよ。 私はまだ輝いていないのです。
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