1話 後ろのメリーさん

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「とりあえず、僕はしばらくここに居るからね!」 はぁ……そうですか。 自分の部屋じゃなくてリビングに居る辺り、兄さんはチキンの様です。 ところで兄さん。 「何だい?」 明日着ていく服を買いに行かなくて良いんですか? 「あ……」 どうやら吉田君は詰んだようです。 「どうしよう、どうしよう、どうしよう!」 兄さんがパニックになりました。 そんな兄さんに追い討ちをかけるかの如く、電話が鳴り響きます。 「ひぃっ!」 情けない悲鳴です。 早く電話に出てください、。兄さん。 「ひ、ひどいなミカン……分かったよ……」 兄さんが観念して電話に出てくれるそうです。 そんな兄さんが好きです。 「嫌味な妹だよ……全く」 まぁまぁそんなこと言わずに早く出てください。 「はいはい……もしもし」
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