0人が本棚に入れています
本棚に追加
「あぁーーーーどうしようどうしようどうしよう!」
吉田君がパニックに陥ったようです。
どうしたんですか兄さん。
「何でミカンは平常心で居られるんだよぉ!」
それは……
実は私、既に後ろを向いてるんですよ。
兄さんは私が振り向いている事に気付いていないんですが……
「はぁ……どうすればいいんだろう」
どうやら兄さんは後ろに居るメリーさんにまだ気づいていないようです。
私は今ものすごくメリーさんと目があってます。
「メェ~~」
「うひゃぁっ!!」
おや、メリーさんが鳴きました。
「な、なんだっ!?」
メリーさんの鳴き声に驚いた兄さんが思わず振り向きました。
「え、ちょ…………羊ぃ?」
吉田君がメリーさんの正体に気付いたみたいです。
「なんだよ……羊だったのか」
そう言って兄さんはソファーにもたれ掛かります。
そもそも、羊がなぜ関西弁もどきなのかに突っ込まないんですか?
「はぁ……驚いて損したよ……」
そんなこと言ってはいけませんよ?
羊さんだってわざわざここまで来てくれたんですから。
「ははは……羊が言葉を理解しているわけ無いだろ?」
最初のコメントを投稿しよう!