1話 後ろのメリーさん

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本当に騒がしい兄です。 あ、ところでみなさん。メリーさんの電話はご存知ですか? 今私が読んでいる小説の元ネタなんですけど、そういう都市伝説があるそうです。 内容はですね―――― 「っとと、財布忘れたよ」 おや、兄さんが戻ってきたようです。 「え~っと僕の財布はどこだ?」 どうやら財布を忘れたようです。どんくさいですね。 「なぁミカン、財布しらないかい?」 知らないけど…… 「あぁそうか……どこに置いたかなぁ」 自分の部屋じゃない? 「そっか!」 はぁ……ほんとうにどんくさい兄です。 折角今皆さんにメリーさんのお話をしようと思ったのに。 「みなさんって誰だよ……」 気にしたら負けですよ。 そんな他愛もない会話をしていると、突然兄の携帯が鳴り響いた―――― 「電話だ、リナちゃんからかな?」 黙って電話に出てください、ナルシーな兄様。
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