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面白そうじゃないですか、もしかしたらリナさんかもしれないですよ?
「僕がリナちゃんの声を判別できないわけないだろ?」
そう言って兄さんはリビングから出て行きました。
恐らく財布を取りに行ったんでしょう。
そう思っていると、また兄の携帯が鳴る音が聞こえてきました。
音のする方を見てみると、机の上に置いてある携帯電話が目に留まりました。
どうやら今度は携帯を忘れて行ったみたいです。
2階の自分の部屋へ上がって行った兄は着信音に気付いてないご様子……
とりあえず、メリーさんを待たせるのもアレなんで、私がでておきますか。
はい、もしも~し。
「あ、もしもし吉田君?」
おや? どうやら電話の主はメリーさんじゃなくてリナさんのようですね。
お久しぶりですリナさん。私ですミカンです。
「お、ミカンちゃん? 久しぶりだねぇ」
兄に何か御用ですか?
「いや、用ってほどでもないんだけど……今度のクリスマスパーティーの招待状。無くさないでねって伝えとこうと思って」
あぁ、そうでしたか。
「一応、ミカンちゃんのは別に取ってあるから構わないんだけど……もし送った招待状を無くしちゃうと吉田君がパーティーに参加できなくなるから。そう伝えといて」
分かりましたぁ。
「それじゃぁね、当日楽しみにしてるよミカンちゃん!」
はい、私も是非行かせて頂きます。
…………クリスマスパーティーですか。
私が携帯を元あった場所に戻した瞬間、タイミング良く兄が戻って来ました。
「さっきの電話、誰だった?」
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