1話 後ろのメリーさん

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あぁ、さっきのはメリーさんでした。 私は嘘をついてみました。 「え、またっ!?」 はい、何か一服してからこっちに向かってくるそうです。 「一服って……メリーさんってタバコ吸ってんの?」 兄がそう言って、私の隣に座った瞬間――――電話が鳴りました。 勿論、兄の携帯です。 「貸して、僕が出るよ」 はい、どうぞ。 「もしもし……」 ………… ちなみに相手はメリーさんでした。 渡す直前に誰からの着信かコッソリ見ちゃいました。 「はぁ……今度は村上さんの家の前ですか」 村上さん……ですか。 確か私たちの家のお隣さん、名字が村上じゃなかったでしたっけ? 「あの……イタズラはもう止めてもらえませんか?」 あら、何を口走ってるんですか兄さん。面白そうなのに。 「あ、また切られた……」 そうですか。
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