筆がすべる

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足の持ち主が喚いた。 「うあ、っあああああ!!腕、おれのうでぇ!えあああ!!!」 青年は乳液のボトルを取ると、手の平に乳液を垂らして剃ったばかりの足に丁寧に塗り込んだ。 足の持ち主はまだ自分の腕がないと喚いている。 つやつやになった足を下ろすと、青年はもう片足にシェービングクリームを塗ってから、剃刀で剃り始めた。 「うでっ!うでぇ!うでぇええ!!うそだあああああ!!」 サリ、サリ 足の上を剃刀が走る度に足は綺麗になった。剃り残しがないように撫でて確認しながら、青年は綺麗に綺麗に足の毛を剃った。 乳液を塗り終わると、青年は足の持ち主の胴体にシェービングクリームを塗った。 鎖骨、胸部、腹部、陰毛に至るまで全ての毛を青年は丁寧に剃った。そして顔にシェービングクリームを塗った。 しかし、喚き続けていて剃りづらい。
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