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…寒い。屋上にまでのぼってきたはいいけど、体力なさ過ぎだろ自分。死ぬ前に死にそうってどうなのよ俺!
「未練の一つや二つ欲しかったなぁ…」
最期の言葉がこれって…自分で言ってて空しい。
サンダル脱いで、汚い字で適当に書いた遺書をその上に置いたら風で飛ばされそうだからその下に置いて、フェンスを越えた。おお…傍目より高さある、怖い。ここから飛び降りるのか。
「何してるんですか?!」
「え…あ、あの、ちょっと自殺っていうか身投げを」
「じさっ?!やめてー!死んじゃ駄目ですよ!自殺、カッコ悪い!!!」
「時差…?いじめ、カッコ悪いみたいに言われても…」
「早く!こっちへ!!」
「…はい」
うわー、女子学生に止められた。でも今時って感じじゃなくてよかった。素直にフェンスを跨ぐ俺は意気地無しだろうか。
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