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圭一はその光に驚いて目を開けた。しかしそこには先ほどまでと同じ物置部屋の光景が映っているだけであった。
圭一は先ほどの光の正体を突き詰めようともう一度目を閉じた。
すると圭一には先ほどと同じ一筋の光が見えた。本来なら目を閉じればそこには暗闇が広がるだけの世界があるはずだった。
だが今はなぜか暗闇の世界に一筋の光が見えたのだ。
圭一は目を閉じてその光に向かい少しずつ歩いていく。この時既に圭一はここが物置部屋であるという事を忘れていた。
圭一の関心は全てその光に向けられていたのだ。
圭一は光に向かって歩いていく。
圭一は知らない。
今自分が物置部屋の壁を越えようとしている事に。
圭一は知らなかった。
この行動が圭一の運命をねじ曲げてしまう事に。
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