第二話

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転校生がやって来てから一週間が経った。 圭一は転校生がやって来た日から何か違和感を感じていた。 そして今日レナと魅音と話をしている内に気付いたのだ。 (二人は何か俺に隠し事をしている) そう思った圭一は思い切って三人に聞いてみた。 「なあ魅音、レナ。何か俺に隠し事してねえか?」 圭一は注意深く二人の様子を見る。 「隠し事なんかおじさんがしてるわけないじゃん。あははは、圭ちゃんどうしちゃったの?」 「圭一君いきなりどうしたのかな?かな?」 一見上手くごまかしたかのように見えるが圭一は気づいていた。 (二人はやっぱり何か隠してる。それも俺には言えないような事) 圭一は尚も食い下がってみたが二人から返って来た反応は知らぬ存ぜぬの一点張り。これ以上聞いても無駄と判断した圭一は諦めて席へと戻っていく。 圭一が席についてちょうど一息ついた時、授業の始まりを告げる鈴の音が廊下から響き渡ってきたのだった。
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