魔道士養成学校

13/35

32956人が本棚に入れています
本棚に追加
/827ページ
「シルファとなんかあったのか?」 「…っ。なんでよっ?」 いきなり言い当てられて、思わずムキになる。 「一緒にいないから。」 「…そ…っいう時だってあるでしょっ。」 「まあな。でも、ムキになるってことは、当たりか。」 「ホント、イチイチムカつく男ねっ!関係無いでしょっ?」 「ああ。どうでもいい。じゃあな。」 あっさりとそう言うと、サクヤは立ち去ろうとする。 「ちょっ。待ちなさいよっ!」 思わず引き止めた。 特に理由は無い。 サクヤのこういう態度がイチイチ癇に障るのだ。 「なに?」 まったく動じる様子も無い。 いかにも「魔道士たるは冷静であれ!」を地で行っているようなヤツだ。 「…あ…、アンタ…っ、シルファが好きなのよね?」 その質問に、サクヤは明らかに気分を害したらしい。 顔をしかめ、呆れたようにため息をつくと、何も言わずにまた背を向けた。
/827ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32956人が本棚に入れています
本棚に追加