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初等科の卒業を半年後に控えた頃、ギルドの魔道士が学校を訪れ、数人の生徒が集められると、一人ずつ小さな水晶の玉を握らされた。
数分待った後、水晶玉は回収され、その後ワケもわからないうちにシェイラだけが呼ばれた。
そうして、魔道士は言った。
「君には魔力がある。ぜひ、魔道士学校へ入学してもらいたい。」
両親は、突然のことに驚きつつも、喜んだ。
確かにすごいことなのだろうと、シェイラ自身も思ったが、周りの興奮する様を見ると、かえって気持ちが冷めた。
魔道士になれと、突然言われた。
そんなこと、考えたことも無いのに。
初等科を卒業した後は、友人達と一緒に高等学校へ進むつもりでいた。
漠然とだが、夢もあった。
服を作る仕事がしたかった。
その全てが、一瞬にしてひっくり返ってしまった。
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