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二人は恋人同士だと、どこかで噂を聞いた。
なるほど、やっぱりそうか。
なんとなく納得もいく。
2年目の春。
それまで寮で同室だった上級生が卒業し、シェイラとシルファは同室となって、初めて言葉を交わす。
「シルファ=リードです。よろしくお願いします。」
ふんわりと優しく笑う。
こんな子なら、あのいかにも冷めてそうな男も、心を動かされるだろう。
また納得。
「よろしくね。あたしは…。」
「シェイラ=アンドリュースさん…ですよね。」
「え?なんで知ってるの?」
「有名ですよ?」
「えっ?」
「すっごく美人だし。それに、あなたの使う火の魔法は、すっごく綺麗だって。」
にこにこと屈託なく笑う。
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