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「……!?」
声を上げる間も無く、男は事切れた。
銀の残光を、開ききった瞳孔に焼き付けて――
――ヴェルハライル。
其処はかつて、神・人・魔が手を取り合って暮らしていた世界。
小さないさかいがもたらした歪みは、やがて種族間に亀裂を生んだ。
亀裂は深まり、歪み。
神と魔は、人の性質を利用して、戦を始めた。
『神魔代戦』
戦は幾千年と続き、やがて、神魔は疲弊した地上を境とし、隔たれた世界を創り、移住する事で、冷戦状態とした……
それから幾千年の後から、物語は始まる――
――帝都パルマディス。
「声帯を斬られて心臓を一突き……か」
何の躊躇いも、男の遺体からは見て取れない。
「隊長、やっぱり『暗殺者』何ですかね?」
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