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コンコンコン………
『はい、どうぞ』
亀の返事とともにゆっくりと扉が開く。
『今日も大した重役出勤だな、赤西』
そう言い、少しため息を吐きながら社長室に入って来たのは、この会社を俺と一緒に立ち上げ、俺の高校からの親友兼この会社の副社長を務める山下智久だ。
『ってか俺、社長だから重役じゃね(笑)?』
『そんな時だけ社長面すんな』
『はいはい、以後気をつけまーす』
『それも 聞き飽きた』
『なら諦めろ』
『社長の遅刻を諦める副社長がどこにいるんだよ』
『うぅ~ん…、俺の目の前?』
『…、亀。俺もブラックで今日はちょうだい』
『かしこまりました』
俺の話を途中で切り捨て、応接用のソファにゆっくりと腰掛ける山下。
『熱いのでお気をつけ下さい』
『ありがとう、亀。今日も赤西の子守ごめんな』
『いえ、山下さんに謝られるような事ではございませんので』
そんな会話をしながら二人で微笑みあっている。
…、なんかこの今の状況を気に食わないと思うのは俺だけ、?
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