動き始める風車

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「まぁ…色々とね」 俺は彼女……神尾美鈴に出会い、救われた気がする。 「ん~。にやついてるよ、お兄ちゃん」 「そんな事ないって」 「はいはい。二人ともその辺にしときなさい。」 母さんが美鈴を抱きしめて言った。 「遥斗。先生が言うにはきちんとリハビリしていけば走るくらいにはなるかもしれないって」 「母さん。もう大丈夫。例え運動が出来なくても平気だから、心配しないで」 俺は自分が思ったよりも優しい声で言っていた。 「ふふ。本当にさっきとは別人みたいね」 俺、そんなに変わったかな? ありがとう。神尾さん。 彼女に心の底から感謝した。
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