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「そうじゃないの。ただ、お兄ちゃん桜とあまり話してくれないから…嫌われちゃったのかなって」
桜は泣きそうになりながらも自分の気持ちを俺に伝えた。
「それは、その…恥ずかしくて」
「…どうして?」
「だって、いきなり女の子と一緒に暮らせって言われてもさ…」
「桜は気にしないよ?」
気にしないって、俺は異性として見られてないのかな?
……あっ!そうか。兄妹なんだ。
「そうだね。ごめん。これからは兄らしくするから、頼ってくれていいよ」
「………うん!!ありがとう。お兄ちゃん」
桜の笑顔にドキッとした。…兄妹なのに。
「も、もう話しは終わりな!寝よう」
俺は恥ずかしくなって桜に背を向け目を閉じた。
「おやすみなさい。お兄ちゃん」
その日は、なんだか温かい気持ちでいっぱいだった。
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