過去の風車

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「で?どうだ。少しは桜と話しはできたか?」 「うーん…まぁ出来たかな?」 「なんだ?はっきりしないな。でも、前よりは打ち解けたか?」 「うん。」 そう俺が答えると、父さんも母さんも笑っていた。 余程、俺と桜が話をしないことを心配していたんだな。 俺が、朝食を食べ終える頃になって桜が起きてきた。 「うー。おはよー」 けれど、まだ寝ぼけているみたいだけど… 「お、おはよう桜」 なるべく自然な感じで、桜に挨拶をした。 「ふぇっ?あ、おはよう!!お兄ちゃん」 なんだか、俺たちを見て笑っている両親をみると納得いかない。 「ほら、桜。早く朝御飯食べちゃってねー」 「うん!わかったー」 俺はやっと桜と話せるようになったばかりなのに、桜は両親とはとっくに親しくなっている。 なんだか俺、なさけない…
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