過去の風車

8/16
前へ
/83ページ
次へ
「遥斗。今日、父さんと母さんは出かけるから桜と留守番を頼むな」 「えっ?…うん。わかった」 「桜もわかったか?」 「うん!お兄ちゃんと留守番してる」 どうして桜はあんなに笑顔でいられるんだ? 俺なんか、まだ緊張するっていうのに… それからしばらくして両親が出かけて、俺と桜の二人きりに。 どうしよ!?いくら昨日話しが出来るようになっても、まだ無理だよー。 「ねぇ。お兄ちゃん。遊ぼうよー」 「え?う、うん。何して遊びたい?」 「お兄ちゃんと一緒なら何でもいいよ」 えー…それが一番困るんですけど。 そんなことを思っていたら呼び鈴が鳴った。 「はーい。今行きます。どちら様ですか?」 「えー?私だよ~開けてよー」 この声は…まさか。 玄関を開けると、俺の家の前に住んでいる女の子が立っていた。
/83ページ

最初のコメントを投稿しよう!

91人が本棚に入れています
本棚に追加