過去の風車

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「あのね、お兄ちゃん。桜がクラスの男子に色々と言われてた時に穹ねーが助けてくれたの」 「いや、まぁね。だって、あいつら桜ちゃんに酷いこと言ってたんだもん」 ふむふむ。桜がいじめられていた所を穹が助けたと。 俺には相談出来なかったってことは、それだけ信頼されてなかったのか… 「まぁ、その話しは終わりにして遊ぼうよ!」 …穹。本当に遊びにきただけなんだな。 「遊ぶって、なにして?」 俺と穹は3歳の頃からの付き合いだから何してもいいけど、桜に危ないことはさせられないし… 「んー…そうだ!秘密基地を作ろう!」 「秘密基地?わぁ、面白そう!」 「いや、桜。危ないから別の遊びにしない?」 「え?…でも桜、秘密基地作ってみたい」 ああっ、その涙目で上目遣い禁止! 駄目!って言えなくなる。
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