複雑な風車

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「これくらいなら平気でしょ?」 「え?うん。」 いや、平気だけどさ。なんか恥ずかしいんだよね。 美鈴の長い髪が時々耳に当たってドキドキするし、いい臭いもするから。 「遥斗くん、着いたよ。」 そこは100人くらいの人が入っても大丈夫そうなホールだった。 「へー…こんな場所あったんだ」 「知らなかった?屋上には行けたのに?」 「いや、あれは…」 「ふふっ。ごめん。ちょっと意地悪だったかな?」 「……美鈴の意地悪」 「遥斗くん、かわいい」 「いや、男がかわいいって言われても、嬉しくないし」 「まぁまぁ気にしない」 「まぁ、別にいいけどさ。それより他の人たちは?」 「え?まだ来ないよ。だって30分以上早く来ちゃったから」 「えー。何で早くきたの?」 「んー…なんとなくかな?」 美鈴。笑って誤魔化そうとしたって… まぁ、今回はいいか。
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