複雑な風車

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「うーん…多分だけどさ。」 「うん。」 「これまでの人生が充実してたからじゃないかな。やりたいこともやり、好きな人と一緒になり、本当に良い人生を送ってきたからだと思う」 「そう…だよね。でも、それでも。」 美鈴の言いたいことは、何となくだか分かる。 特に美鈴は、心臓に病気をもっている。 いつ、命に関わるか分からない。死と隣り合わせだ。 だからだろう。死を受け入れている人が理解出来ないんだろう。 自分は死ぬかもしれないと思うと怖いから。 「美鈴。行こう。みんな待ってるよ」 「え?あ、うん。そうだね行こう」 その後は美鈴やお年寄りの人たちと鶴や他のものなど色々折った。 最初は、さっきのことで悩んでいた美鈴も途中からは気にしていない様子だった。
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