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「いや!聞いて。私は…私には理解出来ないの。」
「美鈴!」
「っ!」
俺は車椅子を美鈴の傍に近づけた。
「は、はる、と、くん。…うわぁぁん、うっ、ひっく」
美鈴は俺の胸に顔をうずめて泣いた。
今までの様々な感情が抑えられなくなったんだろう。
美鈴は俺と会うずっと前から悩んでいたんだろう。
弱音を吐く相手もおらず、親にも心配はかけられない。
きっと、今まで独りで抱えこんできたのだろう。
だから思ったんだ。
美鈴の隣にいよう。
この先も、叶うならば----
美鈴と一緒にいたいって。
そう、好きだから。
出会ってから時間は経っていないけど。
まだ、知らないことも沢山あるけど。
この想いを。
いつか伝えよう。
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