壊れそうな風車

7/11
前へ
/83ページ
次へ
迷わず向かった場所。 そこは屋上だ。 扉を開けると美鈴が町を眺めていた。 俺の予想は当たったようだ。 「遥斗くん」 美鈴は後ろを振り返らずに言った 「何?美鈴」 「良くこの場所ってわかったね」 「まぁ、何となく…かな?」 「そっか。もしかして私のこと探してた?」 「ああ。探した。部屋に行ったらいなかったからさ」 「ごめんね。少し外の空気を吸いたかったんだ」 「いや、別に構わないよ。けど…何かあった?」 「え、どうして?」 「何か普段と雰囲気が違うきがして」 「ふふ。遥斗くんに隠し事は出来そうにないなぁ」 「俺で良ければ話し聞くけど?」 「じゃあ、聞いてもらおうかな?でも、その前に遥斗くんが先」 「俺が先?どうして?」 「私を探してたってことは何か用があったからなんでしょ?」 「ふぅ…分かった。話すよ」
/83ページ

最初のコメントを投稿しよう!

91人が本棚に入れています
本棚に追加