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「無責任なこと言ってごめん」
「う、ううん。私の為に言ってくれてるんでしょ?」
「まぁ、そうだけど…」
「ありがとう。」
「なぁ、美鈴?どうしても手術は受けないの?」
「うん。受けないかなー」
「本当にそれでいいのか?」
「っ!いい…わけないけど。でも!」
美鈴は泣きそうだった。
「私、本当は病気を治したい。けど、怖いの。失敗の可能性も少なくないから」
いくら俺が言っても仕方がないのかもしれない。
手術を受けるのは美鈴だ。
本人が望むようにするのがいいだろう。
「親はなんて言ってた?」
「美鈴のしたいようにって」
「そっか。」
それからお互いに、何を言っていいか分からす黙ってしまった。
美鈴は不安なんだ。だったら俺が手をのばそう。
「ねぇ、美鈴?」
「何?遥斗くん」
一旦、肺に新鮮な空気を入れるため深呼吸をした。
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